こんにちは。
猛暑も落ち着き、このまま秋に移り変わっていくのかなあと思っていたら、
台風大量発生で暑さがまた戻ってきましたね~ 😯
台風による被害が心配ですが、
この数週間、雨もなく晴天が続いていたので、
雨が久々にやってくると同時に、
6月の梅雨時期に毎日のように感じていた
雨が降り始める前のあの独特な香りも久々にやってくるんですね。
あの香りを嗅ぐと、あ、雨がもうすぐ降るんだな、と体が感じます。
こういったように、香りを感じると色々なことを思い出したり、体で感じたりできます。
中野BCでも、梅の香りがやってくると梅酒の漬け込みが始めるんだな!とわくわくし、
日本酒の香りを感じると、日本酒の仕込みが始まったんだな、と感じます。
香りを感じるとことで、中野BCの中の動きをその場に行かなくても、ああ始まったんだな、
と真っ先に体が感じます。
この感覚は、中野BCの社員だけに許された特権だな、と最近思うようになりました。
香りって不思議ですね~
当社でもKISHU- WAKAという、果実の香りを詰め込んだエッセンシャルを発売しています。
「いつでも柑橘の香りを楽しめます!」という説明をお客様にしています。
そんな柑橘の香りも、ある人にとっては特別なことを感じる、あるいは思い出す香り
だったりするのかな、と思いました。
温州みかんの香りは、「和歌山県民思い出の香り」だったり・・・
(愛媛県の方も同じこと言えますね 🙄 )
ふとそんなことを考えていると、自分にとっての思い出の香りってなんだろうな、と考えたとき、
それは「キンモクセイ」でした。
実家の庭先に1本のキンモクセイの木があり、9月末になると小さなオレンジの花をつけて、
甘い香りが漂っていました。
花が咲き始める前の8月末の残暑時期に、盆栽や剪定が趣味の祖父が、
開花に備えてキンモクセイの剪定を毎年してくれていました。
日中は汗ばむくらいまだ暑い時期なので、
まだ涼しい太陽が昇り始めた時間帯に、ツバの大きい麦わら帽子をかぶった祖父が、
枝切りバサミを持って、家までやってきます。
小学生の頃、まだ夏休みだったので、
9時くらいに私が寝室から出てくると、剪定を終えた祖父が、
玄関先で母親が入れた氷入りの冷たい麦茶を飲んで、
「剪定終わったで~」と汗をぬぐいながら笑顔で話すその姿が、
夏休みが終わり、秋を迎える前の風物詩でもありました。
その剪定が終わって少し経つ頃に、キンモクセイは花を咲かせ、
その香りが好きだった私は、花の香りを堪能した後、登校するのが
秋の毎朝のルーティーンでした。
そんなキンモクセイの木も、私が中野BCに入社する前に、
通勤で車が必要になり、必然と駐車場の場所も造らないといけない、
ということで切り倒すことになりました。
キンモクセイのあったその場所は、コンクリート舗装された更地になり、
車が置かれています。
祖父も剪定に来ることはなくなり、私はキンモクセイの香りも忘れてしまうくらい、
時が経ちました。
元気に毎年剪定してくれていた祖父も、この2月に天国に行き、
このお盆は祖父の初盆でした。
法要があったので祖父宅にいったとき、
生前祖父が手入れしていた盆栽の鉢植えが、
空の状態で並べられていました。
祖母に聞くと、
「手入れする人がおらんからなあ。枯れるとかわいそうやし、色々思い出すから処分したんよ」
と寂しそうに教えてくれました。
空になった鉢植えを見て、逝ってしまった祖父とも思い出で
真っ先によみがえったのが、「キンモクセイ」でした。
この台風が過ぎると、祖父がキンモクセイを剪定してくれていた時期。
秋はもうすぐですね。
秋は、紅葉の季節。
食べ物がおいしい季節。
日本酒は、ひやおろしが出てくる季節。
キンモクセイが花を咲かせ、甘い香りが漂う季節。
秋の感じ方は人それぞれですが、
今年はキンモクセイの香りを探しに、少し遠くへドライブに行って、
秋の始まりを迎えたいな、と思っています(^^)