梅の収穫量が全国の約6割を占める和歌山県。日本一の梅産地であるという地の利を生かし、中野BCでは和歌山県産の南高梅のみを使った梅酒を造っています。梅酒の仕込み蔵には約24000リットルのタンクが42基あり、全ての梅酒の原酒をこのタンクで仕込んでいます。毎年6月6日の「梅の日」が初仕込みの日。この日から段階的に仕込みを行う「段仕込み」で、約1ヶ月かけて全てのタンクの仕込みを進めていきます。梅は生食できない果物なため、痛むのも早く、フレッシュさも品質を左右する重要なポイント。仕込みの時季には蔵中がフレッシュな梅の香りに包まれます。

梅酒蔵01

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梅酒に向くのは大粒の梅。実の中にある種はほぼ同じ大きさなため、粒が大きいほど果肉が詰まっていることになります。梅酒の主原料となる梅は、大粒で果皮が薄く、種が小さいことや果肉が厚くやわらかいこと、そして桃のような柔らかな香りやクエン酸が豊富に含まれることなどが特徴の「南高梅」。JAや個人農家と契約することで和歌山県産の南高梅のみを仕入れ、時には畑に行って品質を見極めることもあります。また梅の実はもちろん、砂糖やホワイトリカーにもこだわり、南高梅のリッチな香りと酸味の邪魔をしないものを厳選しています。それらのこだわりの原料を使うことはもちろん、おいしい梅酒を造るためには「腕」と「技」も必須条件。漬け込み、撹拌、抽出、分離・熟成、どの段階にもタイミングが重要となり、専門の梅酒杜氏が各行程での状態を見極めながら造りを進めていきます。

仕込みの後、6ヶ月の漬け込み期間を必ずキープした後に、梅の実と液体(梅酒)に分離。梅酒はそこからさらに6ヶ月から9ヶ月程度熟成させてさらに味を深めることで、色、味、香りの3拍子揃った高品質な梅酒となっていきます。甘さは砂糖で補うことができても、酸味は梅からしか出せないため、南高梅をふんだんに使って梅本来の酸っぱさと風味をしっかりと抽出します。その酸味と甘味とのバランスがおいしさの決め手となります。

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熟成完了後にできる原酒に、果汁を加えるなどして、さまざまなカクテル梅酒が生まれていきます。また、それとは別に、太陽の光を浴びて樹上で紅く染まった特別な梅「紅南高梅」のみを使った「紀州梅酒 紅南高」やこだわりの農園とコラボレートした「月向」などの本格梅酒も造っています。

梅にはカルシウムや鉄分、リンなどのミネラルが豊富に含まれます。俗に「医者いらず」と言われるリンゴと比べても、カルシウムは4倍、鉄は6倍、マグネシウムや亜鉛も梅の方が多く含まれています。まさに“和歌山の宝物”とも言うべき果実。そんな梅の健康成分を「飲む」ことで摂りいれることができるのも梅酒の特徴の1つ。食前酒、デザート酒など、その飲み方も多様に広がっていることから、お酒があまり得意でない人にも入門酒のような感覚でオススメしたいお酒です。

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